ザっくりととのうサウナ入門

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健康経営の概要およびサウナとの関連性を解説!経営者・管理職は必読!【おのP】

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はじめに

ちょっとばかし真面目な内容なので個人のnoteに書くか迷いましたが、出来るだけ簡単にここに書きます。

本音を言うとサウナイキタイさんのアドベントカレンダーに投稿したかった…
sauna-ikitai.com

今回は本職に少し絡めて『健康経営』の話です。

日頃から経営者さん達には福利厚生として温浴施設の活用をオススメしているのですが、それを端折って端折って。

先に言っておくと、ビジネスとしてのプレゼン資料と違って細かなソースや数値を示せない事情もありますし、つなぎも雑だし、語弊のあるザっくりとした表現も多々あります。

あくまでさわりだと思ってぬるい目で見てくださいね。

健康経営とは何ぞや?

まず定義ですが、

従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する経営手法のこと

となっております。

ちょっと噛み砕くと、
健康管理への取り組みはコストではなくて将来の収益増加のための投資なんですよ!!
って捉え方で良いでしょう。

例えば予防接種の費用を負担します、という取り組みに関しては、

🙅「従業員のために会社がカネを出してやってる=コスト負担増」

🙆「毎日健康に出勤してもらえば会社の業績に貢献してくれる=会社のための投資」

ということですね。

健康経営への関心が高まっている理由としては、主に高齢化社会と生産年齢人口の減少(人手不足)が叫ばれています。

が、この辺は割愛して次に進みましょう。

「プレゼンティーイズム」と「アブセンティーイズム」

健康経営の話をする上で最も私が重視しているのが「プレゼンティーイズム」です。

定義は表現の違いが多少ありますが、

出勤はしているが何らかの健康問題によって業務の能率が落ちている状態

となっております。

これに対して「アブセンティーイズム」とは、

欠勤、求職などで業務につけない状態

です。

皆さん、どちらのほうが会社にとって損失だと思いますか?





…実はプレゼンティーイズムによる経済損失は、医療費やアブセンティーイズムより大きいのです!

無断転載禁止なので詳細は以下で御覧ください。
【健康経営評価資料の策定・活用事業成果報告書
(東京大学政策ビジョン研究センター 健康経営研究ユニット)】
http://pari.u-tokyo.ac.jp/unit/H27hpm.pdf


ザっくり言うと、

毎日頑張って出勤してても、心身共にととのってないのであれば実はそれ損失生んじゃってますよ?

ってことです。

部下に残業させちゃってる管理者さん、耳が痛くないですか?


プレゼンティーイズムの損失額と例

プレゼンティーイズムの代表例としては、風邪花粉症が挙げられます。
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個人レベルで見ると、最低でも風邪だと4.7%、花粉症は4.1%作業能率が落ちるそうです。

「意外と大したことないじゃん」と感じる方もいるみたいですが、個人の話と組織の話は別。

風邪や花粉症で集中できていない人間が会議に出て有意義な議論は望めますか?
風邪が周りに感染ったらどうなりますか?
重要な顧客との商談があったら?

といった感じで、周囲への影響を考慮すると莫大な損失を生んでいるとされています。

アメリカのシンクタンクによると、プレゼンティーイズムによる全米の経済損失は年間1,500億ドルとの試算がなされました。

恐ろしい金額ですねぇ…

プレゼンティーイズムの原因は?

プレゼンティーイズムの解消が重要らしい、となんとなくわかったところでその原因をチェックしてみます。

結論としては、最大の原因は「睡眠不足」です!

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日本人の睡眠時間は先進国で最も短く、睡眠時間が6時間以下の方が4割もいます。
東京都民の平均は5.5時間だそうですよ!「眠らない街」とかもう悪口ですからね!


体は元気なようでも、実は睡眠負債が積み重なりパフォーマンス低下してるわけなんです。

余談ですがウェザーニューズさんの調査によると日本人は38°超の熱が出て初めて欠勤するか考え始めるようです。

「勤勉は美徳」、の意味を履き違えてないでしょうか?
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話を戻します。

この睡眠負債による経済損失ですが、アメリカのシンクタンク調査の中で、先進国で最も弊害が大きいのは日本だと評価されました。

その額最大で年間15兆円!日本の国家予算の15%!正直どんな試算だよって思います。
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ただその他の調査でも、睡眠不足による作業能率の低下や遅刻、欠勤、事故などトータルで3~4兆円の損失というデータもありました。

とこんな感じで、
「これだけの額の話を自己責任とか自己管理の問題にするのはナンセンスですよね。
まず第一に遅くまで残業させるのはもうどうしようもない最悪手ですよ。」
と、社長さんにお話することが多いです。

睡眠不足による第2の弊害

睡眠不足は会社の業績にあらゆる手段で攻撃してきます。

そしてこの睡眠不足により引き起こされるメンタルヘルスの問題が第2のテーマ。

面白いデータがありまして、「メンタルヘルス休職者比率」が上昇している会社は「売上高利益率」がそうでない企業よりも1%程度低いんです。

https://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/data/14j021_f1.gif
【企業における従業員のメンタルヘルスの状況と企業業績】
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/14j021.html

メンタルヘルス休職者比率は2年程度のラグを伴って売上高利益率に有意に負の影響を与えることが明らかになった。

ともあるので、メンタルヘルス休職者比率は先行指標と言えます。

周りにメンタルヘルス休職者がチラホラ見え始めたら、その会社2年後から業績悪化する可能性非常に高いですよ!

身の振り方を考えましょう!

ようやくサウナの出番

ということで、健康経営を考える上では、

①睡眠不足・睡眠障害の改善
②メンタルメルス

の2つが最優先だと私は考えております。

そしてこの2つに良い働きかけをするのが…そう、ようやく出てきた!

サウナ・スパの活用ではないでしょうか?

サウナ→水風呂の交代浴により自律神経が整うことと、睡眠の質が向上するという話はサウナーの皆様御存知かと思います。

いろいろ言われているものの、最近Twitterでこれはイイと思ったデータを見つけて以降使っていまして、勝手に紹介しちゃいます。

ぬま(@numa_sa)さんの持って来る研究論文やレビューは本当に楽しくて価値が高い!拍手!
https://twitter.com/numa_satwitter.com


①睡眠の質の改善


睡眠中の心拍数が減少する、がキーワード

睡眠は深くなると心拍数が減少します。

心拍減少→深い睡眠→睡眠の質の向上!による肉体の回復効果ですね。



②ストレス解消

コルチゾールの減少、がキーワード。

コルチゾールはストレスに対抗するためのホルモンですが、過剰分泌が慢性的に続くと海馬を萎縮させます。

海馬の縮小、というのはうつ病患者の症状です。

つまり、サウナによりうつを予防できる可能性が示唆されています。


①+②の合わせ技で、福利厚生としてのサウナの活用は会社の業績アップにおいてかなり有効な投資案件ではないかと思います。

ザっくり3行まとめ

Step1. プレゼンティーイズムの損失はヤバい
Step2. 睡眠不足とメンタルヘルス問題を解消しないとヤバい
Step3.サウナ浴で問題解決じゃね?

企業の活動は営利目的です。

綺麗事を言っても資本主義の世界では資本=カネが第一です。
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でも、ここまで書いたようにカネを生むために重要なんです、健康経営が。

じゃあ全力で健康経営に取り組むのがロジカルな考え方でしょ?

結果的に社員の満足度も帰属意識も上がって採用でも有利に働くんだから。

いつやるの?
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というプレゼンをしている男を見かけたら私です。

最後に

健康経営アドバイザーとして、TABI LABOさんの取り組みは全力で支持してます。

これが出来る経営者、会社って本当に素晴らしいと思いました。
saunatime.jp