はじめに
皆さんは近年「交互浴」(交代浴)なる入浴方法が密かなブームになっているのをご存知ですか?
簡単に説明すると、交互浴とは「お湯と水風呂を交互に何度も入る」入浴方法です。
火付け役は銭湯神・ヨッピーさん。4年くらい前に交互浴をパワープッシュする記事を公開されてから、それに触発されて交互浴にハマっていく人が続々と増えています。
なんで交互浴が流行ってきているかっていうと、一番はシンプルに「超気持ちいいから」なんですよ。
それでいてさらに心身ともにリフレッシュできるなど様々な健康効果が追加されるんです。
はっきり言って交互浴をしたらほぼ良いことしかないので、今回は交互浴の基本(どんな入り方をすればいいのかとか、どんな効果が期待できるのかとか)をご紹介していきます。
交互浴のやり方
基本的には自分に合うように交互にお湯と水風呂を交互に入ったら良いのですが、最初は目安があったほうが良いですよね。
なので、「これを目安にしたらいいよ」というのを提示しておきます。
時間の配分などは「ザっくり流」ですので、他の紹介サイトなどと比較してみて自分に最も合う時間/回数を見つけて下さい。
お湯(※42℃未満)・水風呂だけの銭湯の場合
【お湯】5分~10分
↓
【水風呂】30秒~1分半
↓
【休憩】1分~5分
上記を1セットとして、これを3セット~5セット。
お湯・あつ湯(※42℃以上)・水風呂がある銭湯の場合
【お湯】4分~8分
↓
【あつ湯】1分~5分
↓
【水風呂】30秒~1分半
↓
【休憩】1分~5分
【あつ湯】~【休憩】を1セットとして、これを3セット~5セット。
ポイント
・水風呂が苦手な場合は「1回目は膝まで、2回目は腰まで、3回目は肩まで」と徐々に慣れていきましょう
注意点
・血管に負荷がかかるので、高血圧の方は交互浴を控えて下さい
・一回の入浴で800mlくらい汗をかくと言われていますので、事前に水分とミネラルを補給しておきましょう(可能であれば合間にも補給を)
・のぼせかけたらすぐにお湯から出ましょう
・休憩は椅子とか浴槽の縁とか洗い場に腰掛けて行いましょう(邪魔にならないように)
・急に立ち上がると立ちくらみを起こしやすいので気をつけましょう
交互浴で期待できる効果・効能
①自律神経が整う
②疲労回復
③冷え性の改善
④美肌効果
⑤快眠
①自律神経が整う
自律神経というのは交感神経と副交感神経の2つがあります。
交感神経はやる気スイッチ、副交感神経はくつろぎスイッチみたいなものと思って下さい。
この2つは天秤みたいな関係です。交感神経が活発なときは副交感神経はおとなしくて、副交感神経が活発なときは交感神経はおとなしい、みたいな。
これはどっちが活発な方がいいというわけではなく、必要なときに必要な方が活発になることが大事になります。スイッチの切り替えですね。
このスイッチの切り替えが、現代人は上手く出来なくなりがちだと言われています。
上手く切り替えられないと、やる気を出さなきゃいけないときにやる気が出なかったり、リラックスして眠りたいときに興奮が解けなかったりして心身ともにバランスが乱れてしまいます。
前置きが長くなりましたが、交互浴はこの自律神経のスイッチ切り替えの訓練になるのです。
お湯につかることで副交感神経が活発になり、水風呂につかることで交感神経が活発になります。交互浴をすることで強制的にスイッチの切り替えを繰り返すわけですね。
それによってスイッチ切り替えのメリハリを体が覚えて、上手くバランスを保てるようになるのです。
②疲労回復
お湯につかると血管が広まり、水風呂につかると血管が縮まりまることによって、血管のポンプ作用が活性化されます。
要するに血行が良くなるということです。
疲労の元になる物質は酸性なのですが、血液にはそれを中和する成分が含まれています。
血行が良くなり、疲労物質が血液に乗ることで中和され、然るべき場所に吸収されてエネルギーに変わります。
こうして疲労が回復されます。
③冷え性の改善
②で説明しましたが、交互浴をすることで血行が良くなります。
これにより末端の血管にも血液が流れるようになるので、冷え性が改善されます。
④美肌効果
こちらも血行が良くなる影響なのですが、当然肌の表面の血管の血流も良くなります。
それにより新陳代謝が促されて、肌がきれいになるというわけです。
また、自律神経が整うことによるストレス解消効果もお肌にとって良いことです。
⑤快眠
自律神経が整うことで、スイッチの切り替えが上手く出来るようになると前述しました。
これにより、睡眠したい、つまり副交感神経を優位にしたいときにスムーズにそれが促されるのです。
また、血管の緊張と緩和の繰り返しによって適度な疲労感を得られるので、これらにより入眠しやすい状態になりますし、睡眠の質も向上します。
おわりに
ここまで読んで頂けたら、なんとなくでも「交互浴って体に良さそうだし、機会があったら試してみようかな?」と思って頂けたのではないでしょうか。
「でもやっぱ水風呂が冷たそうだから嫌だな…」と思う方もいるでしょう。結構自信を持って言いますが、回数を重ねればほぼ間違いなく水風呂は快感に変わります。
水風呂に入りたいがために交互浴をするようになる、とも言えるかもしれません。
ともあれ百聞は一見にしかず。まずは数回、ご提案させてもらったやり方で交互浴を試してみて下さい。