はじめに
スーパー銭湯や大きなスパ施設なんかに塩サウナというものがありますが、皆さんは塩サウナにどのような効果・効能があるかをご存知でしょうか?
また、その効能を最大限に引き出すための正しい入り方をご存知でしょうか?
意外と知らずにただ何となくそれっぽく入っている、という方も割と沢山いるのではないかと思います。
というわけで、今回はその辺をご紹介していきます。
塩サウナの効能
ざっくりいうと「デトックス作用が半端ない」のです。
どういうことか、なるべく簡単に説明していきます。
塩サウナにおいて最も重要なポイントは「塩と汗の混ざった液体(低濃度の塩水)が色んな現象を引き起こす」ということです。
どんな現象を引き起こすかというと、ひとつは塩溶効果というやつです。
【塩溶】
少量の塩類を溶かした低濃度の電解質溶液において、たんぱく質やアミノ酸の溶解度が著しく増加する現象。
※出典:デジタル大辞泉
それによって古い角質(たんぱく質)を溶かしてくれます。
次に浸透圧効果です。
理科でやりましたよね、浸透圧。
水と塩水の間に半透膜を張ると、塩の濃度を下げようとして水が塩水の方に移動する、的なやつです。
これによって古くなった皮脂とか汗の排出が促進されるのです。
ちなみに、塩サウナ後にお肌がトゥルントゥルンになるのは排出された皮脂が体に付いているからなのです。
また、汗が出るということは細胞から水分が減ることであり、それによって細菌などの微生物の活動の場が狭まります。
要するに殺菌作用があるということです。
こういった効能を理解しておけば、次に説明する入り方のお作法も合点がいきやすいと思います。
塩サウナの入り方
【目安時間…15~20分(塩サウナ室内)】
入浴前…イオンウォーターなどミネラル入りの飲料を500ml~1000ml飲んでおく
(脱水症の予防&発汗しやすくする)
①塩サウナ室に入る前に湯船に浸かる
(血行を良くして汗を出しやすくする)
②体を拭いて塩サウナ室に入る
(濡れていると汗が出にくい)
③椅子の座る部分をお湯で流す
(もし塩が残っててそれが肛門や陰部に付くと良くない)
④温まって汗が出るまで座って待つ
⑤塩をからだ全体(頭や足の裏にも)に乗せるようにまぶし、塩と汗がなじむのを待つ
(この時点でこするのは厳禁!←肌荒れの原因)
⑥塩と汗が十分になじんできたら、全身をやさしくなでる
(低濃度の塩水を作る)
⑦やさしくマッサージをしながら、低濃度の塩水を毛穴に染み込ませる
(デトックス作用を促す)
⑧更に汗が出てくるのを感じ、お肌がトゥルントゥルンになったら退室し、シャワーで塩を落とす
(デトックス効果を体感する)
⑨水風呂に入るか冷水シャワーを浴びるかして毛穴を引き締める
(皮脂が必要以上に排出されないようにする)
※繰り返し塩サウナ浴をする場合は①~⑧を繰り返し、最後に⑨を行う。
注意点
・無理しない
大前提ですが念のため。塩サウナ室は40~50℃と通常のサウナに比べたら低温で苦しくもないですが、体調や発汗具合によっては早い段階で苦しくなったり水分を欲したりすることもあります。
そういう体の危険信号には素直に従いましょう。
・塩でゴシゴシこすらない
塩水がデトックス作用を促すのであって、塩が何かしてくれるわけではありません。
お肌が傷ついて、荒れたりかぶれちゃったりしてしまうだけなのでやめましょう。
・お肌のデリケートなところに塩をまぶさない
顔や肛門、陰部には刺激が強すぎてしまうのでやめましょう。
・塩サウナ後にシャンプー・ボディソープを使わない
塩浴により体から汚れは出ているので更に洗う必要はありません。
必要な皮脂などの成分をかきだすことになりますし、シャンプー等は毛穴に残ってしまうと言われているので、せっかくきれいにした毛穴が汚れてしまうことにもなります。
おわりに
今回、塩サウナの効果について調べた結果をお伝えしたわけですが、ネット上では塩サウナの効果を医学的な観点から解説してくれるサイトはほとんど見つかりませんでした。
※下記のサイトはとても良くまとまっていました。
sauna-dictionary.com
その代わり、塩サウナと原理は類似していると思われる「塩浴」については医学的にきちんと説明されているところが多かったです。
www.enlumiere.jp
塩サウナを家で再現するのは難しいので、家では塩浴を行うと似たような効果が得られると思います。
というか塩浴ってすごく良いんじゃない?って思うようになったので今度試してみようと思います。