はじめに
先日(2018年10月6日)、新宿ロフトプラスワンで行われた「東京銭湯ナイト vol.14」を観に行ってきました。
僕が銭湯にちゃんと興味を持ち始めたのはまだ2ヶ月くらいで、東京銭湯ナイトがどういうものかもよくわからなかったのですが、銭湯検定の公式テキストを監修された銭湯学者の町田忍さんが出演されることを目当てに飛び込んでみることにしました。
発表されていた出演者でお名前を知っていたのは、先述の町田忍さんと、銭湯絵師の丸山清人さん、そしてそのお弟子さんの勝海麻衣さんだけでした。
そんな右も左もわからない状態で観に行ったイベントですが、結果的にはとても濃厚で充実した楽しい時間を過ごすことができました。
どんなイベントだったか、覚えている限りで細かく書いていきます。
イベント概要
まず東京銭湯ナイトの趣旨ですが、ざっくり言えば「銭湯マニアによる報告会」です。
毎回テーマがあって、それに沿って出演者がスライドショーでプレゼンをしていくというもの。
それに加えて、ゲストを招いてお話を伺ったりもします。
基本的にこの「プレゼンの部」「ゲストの部」の2部構成になっています。
なお、客層は40~50代が中心で、男女比は同じくらいでした。
また、イベント限定メニューとして、やはり銭湯といえば牛乳ということで、牛乳を使ったカクテル「ラムミルク」が販売されていました。
第一部
今回のテーマは「銭湯と旅」で、4名の出演者がそれぞれプレゼンを行いました。
町田忍さんは日本の北端と南端の銭湯、もりたさんは泊まれる銭湯、銭湯OLやすこさんは自分の銭湯ひとり旅スタイル、ナカムラさんは全国各地の風情ある銭湯について紹介してくれました。
皆さん凄いのが、そもそも遠方に旅をしているのに、最寄り駅から更にバスで2時間とかかかるような場所に行くことを何とも思っていないところ。
また、誰かが行った遠方の銭湯に対して、必ず誰かしら「自分が行ったときはこうだった」という会話が生まれていたところも驚きました。
さすがマニア。
そして質問タイムになると、あるお客さんから「足つきの白ケロリン桶は○○の湯にあったと思うけど、今もあるんですか?」的な(ちょっと私の知識を遥かに越えていました)コアな質問が。
客もマニア。
まぁ出演者の方はそれをさらっと答えていましたけど。
第二部
10分程度の休憩を挟んでイベントは第二部のゲストコーナーへ。
中野で昭和浴場という銭湯を営むマジシャン・タジマジックさんによるマジックショーから始まり、関西の有名銭湯マニア・松本康治さんによる淡路島の扇湯再興支援の取り組みの報告、丸山清人さんと勝海麻衣さんによる勝海さんの弟子入りに関するお話、銭湯大使・ステファニーさんの新刊本出版にまつわる紹介、銭湯JAPANさんによるネットラジオや交流会の報告などたっぷりの内容でした。
どれも楽しいお話でしたが、特に松本さんの扇湯再興支援の話は感心しっぱなしでした。
昨年、淡路島にある扇湯が廃業の危機にあるということで、松本さんを中心とした関西の銭湯ファンがそれを救おうと、番台のお手伝いをしたりビラ配りをしたり銭湯の向かいで飲み屋を開いたりということを、島民の方の不信感を解きほぐして理解を得ながら活動し、危機を救って今でも支援を続けているということだそうで。
銭湯ファンとしてただ銭湯に入るという恩恵にあやかるだけではなく、廃業の危機にはその恩返しにと苦労をかえりみず支援を買って出るという方が大勢いらっしゃるというのはまさしくファンの鑑だなぁと思いました。
あ、あと勝海麻衣さんですけど、好きな男性のタイプは「懐の広い人」だそうですよ!
勝海さんも凄く美人さんでモデルもやられていてどんな人柄だろうと気になっていたのですが、お話されていた様子だととても生真面目でまっすぐな印象ですごく好感を持てました。
丸山さんいわくペンキ絵師としてはまだまだだそうですが、早く一人前になれるよう頑張ってもらいたいものですね。
エンディング
これでイベント終了かと思いきや、なんと最後にペンキ絵の即売会が行われました。
どうやら毎年恒例のようですが、丸山清人さんと中島盛夫さんのミニサイズの作品が15000円(確か)で手に入るというもので、人気の作品はジャンケンで決めるなど大いに会場が湧きました。
そして本当にお開きとなりました。
おわりに
初めての東京銭湯ナイトでしたが、とてもチケット代1500円とは思えない程の充実っぷりで大満足でした。
銭湯を愛する方々の熱意がすごいこと、そしてそれが己の欲を満たすためだけでなく、銭湯業界を支えていく方向にも使うことが出来るということに非常に感激しました。
ちなみに僕はイベント後、果敢にも町田忍さんと丸山清人さんに突撃し、軽くお話をさせていただくとともにサインを頂いてしまいました。
どちらも大切にしなくては。
しかし東京銭湯ナイトとイベント名がつきながら、今回は東京の銭湯の紹介はほぼほぼありませんでした(笑)
銭湯に県境などない!ということですね。
来年の開催も決まっているそうで、銭湯の日(10月10日)に近い土曜日(確か10月12日)に開催されるみたいです。
私のような知識が浅くて年齢もまぁまぁ若め(32歳)でも充分に楽しめる内容だったので、気になるかたは是非来年足を運ばれてみてはいかがでしょうか。